存在しない記憶

今朝は京都旅行のことを考えていた。あのひとと一度は計画したけど行かなかった京都旅行だ。散歩が好きなあのひとと京都の町を歩けたらきっと楽しかっただろう。その実現しなかったことの夢を見たのか、ただ思い出したのか、それすら、もうはっきりしない。
「京都旅行はやめにしない?」と提案したとき、あのひとはお金の無駄遣いだから、という意味のことを言っていた。それは違うと言いたかった。でも、その後ふたりが結ばれていたら意味のある中止だったかもしれない。すべての過去は未来によって意味付けられる。