わたしたちの望むものは

ウィリアム・フォークナーの短編をいくつかまとめて読んでいると、40歳という年齢がひとつの境界であることは長いあいだ変わっていないのだなと思う。
あのひとと出会ったことで、おれのおれ自身の人生に対する評価はだいぶ変わった。まずは上昇し、そして下降した。そのタイミングが40歳という年齢を目前にしたものだったということは、やはりおれも逃れがたくふつうであるということなのだろう。