だれかのなかに

おれが『っポイ!』の小島のエピソード「神様ヘルプ!」にこだわるのは、自分自身が、両親の離婚に伴う引っ越しで小一のとき転校を経験してるっていうことがでかいんだと今更気がついた。もう会わない(としかその時点では思えない)誰かに、それでも自分を覚えていてほしいというエゴは、なんなのだろう?
あのひとと別れるとき、せめて自分といっしょに過ごした時間をいい思い出にしてほしいと思ったはずだけど、もう会えないことがほぼ決まったいま、「いい思い出」として気が向いたときに取り出されるのかなと思うとキツい。消えない傷になってでも、あのひとのなかに残りたかった、と、切に思う。