だれより

あのひとがおれでないだれかを選んだことはほぼわかっているのだけれど、それをはっきりと知りたくないのは、どんな相手であれ、あのひとがおれでなくその相手を選んだときに、おれが「比較された」と思ってしまうのが厭すぎるからなのだと思う。きっとあのひとはもう比べたりはしていなかったと思うのだけど、思えないという矛盾。つらい。