あのひとと3回目か4回目に会ったとき、お互いに好きな音楽を持ち寄って貸し借りするみたいな感じになって、おれは異常な量のCDを渡した。自分の好きなものを知ってほしいと思ったし、もしあのひとが気に入るものがあったらいっしょにライブに行くなどしたら楽しいだろうとも思った。とくに、できたらハンバート ハンバートのライブに行って、幸せなカップルのひとつの理想像をいっしょに体感して、自分たちもずっといっしょにいたいと強く思いたいと、そんな皮算用をしていた。ほかにもっとやるべきことがあったのかもしれないけれど。