伊勢海老を足すこと

電車のなかで伊豆急の広告を見た。そこには下田の下田バーガー(金目鯛バーガー)の写真が使われていて、食べることが好きなあのひとと、「一日何食するんだろうね?」と笑いながら計画をたてて、実際にずっとなにかを食べていたあの幸福な旅のことを思い出した。苦手だという伊勢海老も、「せっかくの機会だから」と言って宿の夕食のメニューに加えてくれた。食べることへの情熱の程度がよく似ているところも、あのひとといっしょにいることのよろこびのひとつの理由だったように思う。苦しい。