梅は咲いたか、桜はまだか

今朝は食材処理の都合でけっこうしっかりめな朝飯を食った。あわただしく出社の準備をしながら、あのひとといっしょに迎えた、何度かの平日の朝を思い出す。おれとの未来が前向きに進むことはないと、あのひとのなかではほぼわかっていた時期だったはずだ。それでもおれより早く起きて朝飯をつくってくれたとき、あのひとはどんな気持ちだったんだろう? 当時のおれはそんなことには気づかず、朝8時17分にあのひとの部屋の最寄り駅を出る電車に間に合うようにばたばたとふたりであわただしくする時間を、「もうすこしでこれが日常になるのかな」と思いながら、すでに幸せになったような気持ちで噛み締めていたんだ。なんて愚かだったんだろう。悔しい。