誕生日の子どもたち

レイモンド・カーヴァーの短編を読み直していて、自分の読みがあきらかに学生のころと変わってきていることを実感する。この作家の持っている資質の、最良の部分に触れられるようになった気がする。それは自分の人生にも、それなりにいろいろあったからなのかもしれない。あいかわらす、新しい小説はなかなか読めないが、一度読んだものを新しいものとして読むことはできる。それがある種の希望であるのは間違いない。