喫茶店

読むべきものがあって喫茶店に行ったところ、隣の席のカップルのやりとりの親密感にあてられて落ち込んでしまい、読めない。あのひとと外で恋人どうしらしいふるまいをしていた数少ない場面を思い出しては寂しくなるだけ。

季節

天気予報が季節のかわりめだと告げていた昨日、通勤時間帯のひとびとの服装が変化したことをたしかに感じた。あのひとの装いが秋を思わせるものになったときのことを思い出す。あの夏も長かった。鎌倉へ行く電車のなかで見たワンピース。遠い。

トラウマ

あのひとに会わなくなってから何度も考えるのは、自分の言葉は結局、大事なひとの心を動かさなかったということだ。だとすれば、そのあと発する自分の言葉になんの意味があるだろうか? このさき自分が自分の言葉に関心を持てなくなったら、それは希望がなさすぎるな、と思うのだった。